2009年06月16日

「できること」VS「やるべきこと」   

「できることからはじめましょう!」こんな感じの言葉を最近よく耳にします。そして多くの場合、この言葉は前向きな「いい言葉」として用いられ、決して悪い意味で使われることはありません。私たち浄土真宗のお寺が主催する講演会(「環境の問題・差別の問題・戦争の問題」をテーマにしたものは特に)でも「無理せずできることからはじめましょう」という感じで終わってしまいます。



これってどうなんでしょうか?


実は僕はこの「できること」「できないこと」という視点で物事を考えることはものすごく危険なんじゃないかと思っています。



それは「できることしかしない」ような考えになるという点です。僕もそうですがやっぱり「できない」ことをやるのはしんどいし、面倒くさいし、おっくうです。そして失敗した時の嫌悪感は誰だって味わいたくないものです。それよりは「できる」ことを無理せずやった方が楽だし、気持ちがいいし、満足感を味わえますよね。そういう世界に浸ってしまえば、いずれは「できることだけやる」ということに胸を張り、やっかいなこと、失敗しそうなこと、できないことには取り組もうとしないようになる…。それより何よりそれが「やるべきことなのか?」、即ちそれが私にとって「大切なことなのか?」という視点を欠いてしまうことが恐ろしいのです。



本当に大切なことの前では「できるか?できないか?」ということは問題にならないのではないと思います。できなくても、なにをやろうとしたかということでその人の大切なものが明らかになってくるのです。そういう世界を大切にしたいと思うのです。



「大切なことからはじめましょう!」



藤岡崇史(熊本市・真行寺)


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この記事へのコメント
確かに、できることからというよりは
「大切なことからはじめましょう」
なるほどですね。
つい「できることから」と言いがちですが
藤岡さんの言われること、よく分かりました。
自分の中のプライオリティは常に変化します。
状況に応じて自分の行動や考え方も柔軟に変えていかないといけないですね。

「できること」は、各自の能力や才能やキャパシティによって
その人の加減でその大きさも変わってきます。
この「できること」を自分の中でもっと大きくしていきたいです。
そして、いつか困っている人達に自分の、経験で得られた何かを
還元できたらいいなと思っています。
Posted by sasaki at 2009年06月16日 04:30
コメントありがとうございます

これはもう5年くらい前に書いた原稿です。「できない」と言ってる他者に対して「やれ」とか強制するのは論外なんですが、まぁこういう視点で自分を見つめなおしながら生きていければと思っています。

それに「やりたくないこと」を「できないこと」って思っちゃうタイプなんです(笑)
Posted by 藤岡崇史藤岡崇史 at 2009年06月17日 17:26
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